手鞠は紙や糸、発泡スチロールなどを芯にし、さまざまな糸を使用して幾何学模様を彩る1000年以上の歴史ある日本の伝統文化です。各地方には長い間受け継がれてきた手鞠があります。「新年」の季語でもある手鞠は正月の日の遊びとして少女らに親しまれていましたが、近年では伝統工芸品の装飾品として重宝されるようになりました。
手鞠の起源は一説によると飛鳥時代に中国から渡来したといわれています。その頃の手まりは鹿皮でつくられており、貴族の人たちの「蹴毬」という遊戯につかわれていました。鎌倉時代には武士の遊びとして数人で行う「手鞠つき」という遊戯で親しまれました。
その後、子どもの遊びとして行われ、江戸時代の半ばから、とりわけ流行したと記録されています。
品のある華やかな柄は日本の伝統美を象徴しているといっても良いのではないでしょうか。手鞠はしっとりとした日本の情緒を感じることができる数少ない作品の一つです。手鞠を彩る幾何学模様は地方によって趣に違いがあり、また制作者一人一人によって味に違いがあります。みやびにて実際にご覧になって手鞠の美と情緒を肌で感じてみてはいかがでしょうか。
〒101-0032
東京都千代田区岩本町1-4-5
NS岩本町ビル3F
E-mail:miyabi@try-ltd.co.jp